執筆者
星屋会計事務所
代表税理士 星屋 宏樹
略歴
- 1987年岐阜県立益田高等学校 卒業
- 1990年近畿合同会計事務所(現税理士法人近畿合同会計事務所)入所
税理士試験合格 - 1992年税理士登録(近畿税理士会 東淀川支部所属)
- 2005年星屋会計事務所開業
フリーランス・個人事業主として働き始めると、会社員時代とは異なり、自分で税金を計算して納める必要があります。「どんな税金を払うのか」「いつ、どうやって納めるのか」これらを把握しておくことは、事業を続けていくうえで欠かせません。
所得税は、1年間(1月1日~12月31日)の所得に対して課される税金です。フリーランスの場合、翌年の2月16日から3月15日までの間に確定申告を行い、所得税を納付します。
会社員であれば給与から天引きされますが、フリーランスは自分で計算して申告・納付しなければなりません。売上から必要経費を差し引いた金額が所得となり、その所得に応じた税率で税額が決まります。
住民税は、前年の所得に基づいて課される地方税です。お住まいの市区町村に納付します。
確定申告を行うと、その情報が市区町村に送られ、住民税の金額が計算されます。納付書は例年6月頃に届き、一括または年4回に分けて納付します。前年の所得が基準となるため、開業1年目は住民税がかからず、2年目から負担が発生する点に注意が必要です。
個人事業税は、一定以上の所得がある個人事業主に課される地方税です。業種によって税率が異なり、課税対象とならない業種もあります。
年間の事業所得が290万円を超えると課税対象となります。納付書は8月頃に届き、8月と11月の年2回に分けて納付するのが一般的です。ご自身の業種が課税対象かどうか、事前に確認しておくと安心です。
消費税は、一定の売上を超えた場合に納付義務が生じる税金です。
基準期間(原則として2年前)の課税売上高が1,000万円を超えると、課税事業者となります。また、インボイス制度の開始に伴い、免税事業者であっても登録事業者になった場合は消費税の申告・納付が必要です。消費税の計算方法には「原則課税」と「簡易課税」があり、どちらを選ぶかで納税額が変わることもあります。
フリーランスは、会社の社会保険ではなく、国民健康保険と国民年金に加入します。
国民健康保険料は、前年の所得やお住まいの市区町村によって金額が異なります。国民年金保険料は全国一律で、毎年度金額が見直されます。これらは税金ではありませんが、毎月の支出として把握しておく必要があります。
フリーランス・個人事業主の方が見落としがちなのが、ご自身が「源泉徴収義務者」になるケースです。
人を雇って給料を支払う場合、支払う側には源泉所得税を差し引いて納付する義務があります。しかし、この義務を果たしていないケースが少なくありません。「従業員に渡す金額から税金を引いていなかった」「引いたけれど税務署に納めていなかった」という状態は、税務調査で指摘される可能性が高いです。
事業に関する経費の計上などは交渉の余地がある場合もありますが、源泉所得税については「納めていなければ、必ず納めなければならない」ものです。後からまとめて請求されると、金額が大きくなることもあります。
源泉徴収が必要なのは、従業員への給与だけではありません。外注先への支払いでも、源泉徴収が必要になるケースがあります。
例えば、デザイナーやライターへの報酬、士業への報酬、講演料などは源泉徴収の対象となります。一方、工事代金などは対象外です。外注費の内容によって判断が分かれるため、「これは源泉徴収が必要なのか」と迷う場面も出てきます。
判断を誤ると、後から税務署に指摘されることになりかねません。外注先への支払いが発生する場合は、早めに税理士へご相談されることをおすすめいたします。
大阪市東淀川区・新大阪にある星屋会計事務所では、フリーランス・個人事業主の方からの確定申告に関するご相談を多くいただいております。「何が経費になるのかわからない」「源泉徴収のことがよくわからない」「節税の方法を知りたい」など、お悩みは様々です。
税金のことを後回しにしていると、思わぬところで損をしていたり、知らないうちに義務を果たせていなかったりすることがあります。少しでも不安なことがあれば、お気軽にご相談ください。