執筆者
星屋会計事務所
代表税理士 星屋 宏樹
略歴
- 1987年岐阜県立益田高等学校 卒業
- 1990年近畿合同会計事務所(現税理士法人近畿合同会計事務所)入所
税理士試験合格 - 1992年税理士登録(近畿税理士会 東淀川支部所属)
- 2005年星屋会計事務所開業
不動産収入が増えてくると、「法人化した方がいいのだろうか」と考える方も多いのではないでしょうか?不動産オーナーが資産管理会社を設立することで、節税や相続対策に繋がるケースがあります。
不動産管理法人とは、不動産の管理や保有を目的として設立する会社のことです。「資産管理会社」「プライベートカンパニー」などとも呼ばれます。
個人で不動産を所有・運用していたものを、法人名義に切り替えたり、法人を通じて管理したりすることで、税務上のメリットを得られる場合があります。
不動産オーナーが法人を設立する主なメリットは以下の通りです。
個人で不動産収入を得ると、所得税は累進課税のため、収入が増えるほど税率が高くなります。法人を設立して家族を役員にすれば、役員報酬として所得を分散できます。税率の低い方に所得を振り分けることで、全体の税負担を軽減できる可能性があります。
法人の場合、個人よりも経費として認められる範囲が広がります。例えば、交際費については、個人で不動産を1部屋だけ所有しているようなケースでは認められにくい傾向があります。しかし、法人であれば、記録をきちんと残しておけば交際費や会議費として計上しやすくなります。
個人の所得税は最高税率が45%(住民税を含めると約55%)ですが、法人税の実効税率は約30%程度です。一定以上の所得がある場合、法人化することで税率を抑えられる可能性があります。
法人を設立して不動産を法人名義にすると、相続の対象は「不動産」ではなく「法人の株式」になります。株式の評価方法によっては、相続税の負担を軽減できるケースがあります。また、株式を生前に少しずつ贈与していくことで、計画的な資産承継が可能になります。
一方で、法人化にはデメリットもあります。
法人を設立するには、登録免許税や定款認証手数料などの費用がかかります。株式会社の場合は最低でも20万円程度、合同会社でも10万円程度の費用が必要です。
法人を維持するためには、毎年の決算申告が必要です。税理士への顧問料や決算料、法人住民税の均等割(赤字でも年間約7万円)などの費用が発生します。
法人から役員報酬を受け取る場合、社会保険への加入が必要になります。保険料の負担が増える点は考慮が必要です。
個人名義の不動産を法人名義に移す場合、不動産取得税や登録免許税、譲渡所得税などがかかります。移転コストが大きいため、法人化のメリットと比較して判断する必要があります。
法人化のメリットが出やすいのは、以下のようなケースです。
など
特に、新しく物件を購入するタイミングは、法人化を検討する良い機会です。最初から法人名義で取得すれば、不動産の移転コストがかかりません。
一方、所得がそれほど多くない場合や、物件を1~2件しか所有していない場合は、法人の維持費用がかえって負担になることもあります。法人化が有利かどうかは、個々の状況によって異なります。
不動産管理法人として設立される形態には、主に「株式会社」と「合同会社」があります。
社会的な信用度が高く、対外的な取引がある場合に適しています。設立費用は合同会社より高めです。
設立費用が安く、手続きも比較的簡単です。資産管理を目的とする場合は、合同会社で十分なケースも多いです。
どちらの形態が適しているかは、事業の目的や将来の計画によって異なります。ご状況に合わせてアドバイスいたしますので、お気軽にご相談ください。
大阪市東淀川区・新大阪にある星屋会計事務所では、不動産オーナーの方の法人設立をサポートしております。
「法人化した方が得なのか」「今のタイミングで設立すべきか」など、迷われている方も多いかと思います。当事務所では、個人のままの場合と法人化した場合の税負担をシミュレーションし、比較検討したうえでアドバイスいたします。
また、司法書士と連携しておりますので、法人登記の手続きもスムーズに進めることができます。設立後は顧問契約により、継続的なサポートも可能です。
法人化を検討されている方は、お気軽にご相談ください。